原始反射とは

生まれたばかりの赤ちゃんは、生き残るために、
生まれつき備わっている反射能力で外の世界に対応しています。
反射は、刺激が加わることで自動的に起こります。
大きくは、固まる、闘う、逃げるがあります。

恐怖麻痺反射、モロー反射といいますが、
これらを「原始反射」といい、
受胎後5週目から~2歳くらいまでの間に、
「出現」⇒「発達」⇒「統合」していきます。

赤ちゃんは、人間のもっとも根幹にある「脳幹」で活動していますが、
原始反射のほとんどは、「脳幹」に存在しています。
寝返り、はいはい、おすわり、つかまり立ち、歩く、走る、跳ぶ、、、、

赤ちゃんの発達は、誰が教えるでもなく、
ひとつの段階をやりきると、自然と次の段階に進んでいきます。
それとともに反射が統合(卒業)して中枢神経系が発達し、
より高次の脳(大脳)の発達につながっていき、
コミュニケーションや学習など、複雑な物事を処理できるようになります。

原始反射は、2歳くらいまでに卒業するのですが、
たとえば、はいはいをせずにつかまり立ちをするなど、
飛び級のような発達をした場合、ある部分が未発達のままになることがあります。
そうすると、原始反射を保持したままになっていて、
突発的な状況が起きた時や、ストレスがかかった時に
「自動的」に「不適当」な反応をしてしまうため、
その後の人生での「学びづらさ」や「生きづらさ」につながっていきます。
また、自分では気づいていない姿勢のクセや身体の反応として
日常生活で、無理に頑張る状態を続けていることもあります。
じつは私たちはかなり多くの反射をもったまま生きていることが多いのです。

・注意散漫、集中できない
・極度の不安と緊張
・感情のコントロールができない
・ストレスに弱い
・手足の不器用さ
・感覚過敏(光、音、肌ざわりなど)
・力加減ができない

など、日常生活にもお困り感や問題行動がでてきます。
そしてその影響は、子ども時代はもちろん、大人になっても続いていきます。

原始反射の役割

原始反射の役割は、大きく2つあります。

(1)生き残るため

(2)将来の学習や生活の土台作りのため

わたしたちは危険から身を護るために、
身体を固める、逃げる、闘う反応を持っていて、
適切に安全に成長するのを助けています。
成長するに従い、原始反射の出現する場面は減っていきます。
これを原始反射の統合といいます。

原始反射は、筋肉、感覚、構造、感情、神経など、
全身の発達に影響が及ぶと考えられていて、発達・統合されることで、
高次の脳(勉強したり、社会のルールの中で暮らしたり、人間関係を築いたり)につながっていくのです。

原始反射統合はこんな方におすすめ

●心理的に・・・
・緊張しやすい。過緊張。
・人がこわい。視線恐怖
・集団や新しい場所が苦手
・いつも不安でいっぱい
・すぐに落ち込む
・パニックになりやすい
・頭の中が真っ白になる
・感情や気持ちを言葉にするのが苦手
・感情を抑えられない、感情が爆発する
・Noと言えない、断るのが苦手
・気が散りやすく、集中できない。注意散漫
・呼吸が浅い、無意識に呼吸が止まりやすい
・「だめ」「できない」が口癖
・依存しやすい(お酒、食べ物、ギャンブル、人など)

●身体的に・・・
・姿勢が悪い(猫背、背が反る、体がぐにゃっとなるなど)
・疲れやすい
・感覚過敏、神経過敏
・ホルモンバランスが悪い
・片頭痛がある
・睡眠トラブル
・尿漏れ
・滑舌が悪い、吃音、どもりやすい

●生活上で・・・
・予定の変更にうまく対応できない
・気が散りやすい
・本や活字を読むのに時間がかかる
・字が下手
・整理整頓や、掃除、片付けが苦手
・考えていることを行動に移すのが苦手

原始反射の発達統合は、生きづらさの解消手段

原始反射を強く残していると、生き残りの基本戦略である
「固まる」「闘う」「逃げる」の思考回路に入りやすくなり、
「思考がストップ」「関わらない」方法をとるので、
うまく行動を起こせないと感じる体験にぶつかりやすいです。
これは恐怖麻痺反射、モロー反射の影響によるもの。

原始反射を発達統合すると、過剰反応や鈍麻反応が減り、
①言葉(言っていること)と
②感情(思っていること)と
③態度(身体で感じていること、やっていること)が
つながりを持って速やかに行動できるようになります。

そのために重要なことは、土台となる無意識感覚を育てることです。
(味覚、聴覚、視覚、嗅覚、触覚の五感を意識感覚と呼ぶのに対し、
固有受容覚、前庭覚、触覚などを無意識感覚と呼びます。)
これら無意識感覚が過剰もしくは鈍麻に反応することで
日常の生活においても困難さを感じることがあるのです。

「固有受容覚」は「私は誰か、どこにいるのか」を教えてくれる感覚

「前庭覚」は「私はどこにむかっているのか」を教えてくれる感覚

「触覚」はゆっくり触れることでリラックスし、情動的な感覚をもたらします。

この3つの感覚に働きかけることで反射が統合されていくと、

体の反応が無意識に変わっていくので、

目の前の出来事を乗り切ることに焦点を合わせた「無理にがんばる」やり方から、
「自分のベストを尽くす」やり方へと、自然と変わっていきます。

※参考文献
灰谷 孝『人間脳を育てる』(2016)

原始反射の発達統合により得られる効果

・基本的安心感を得られやすくなる
・自分の感覚を感じやすくなる
・恐怖感が減る
・集中できる
・無理せず物事ができやすくなる
・体軸が整う
・運動能力が伸びる
・左右の身体の使い方がうまくなる
・眼がよくなる
・バランス能力が向上する
(効果には個人差があります)

セッションのご感想

浪費も占いもセミナーもやらなくなりました

セッション直後は『普通に自分でいられること』、
認めることとも違う『あーこの自分で生きて行くんだなぁ』と
思えるようになったのが嬉しかったです。

それでも、
たくさん不安になったり寂しくなったり落ち込んだり怒りに震えたり…と
マイナスの感情を感じる出来事があったのですが、
その時に感じている感情の中に漂っていられるようになりました。

ほんとに『漂っている』感じ。

以前ならマイナスの感情が出るたび、
自分責めしたり浪費したり占いやセミナーに逃げたりしてましたが、
そのままでいられるようになりました。→自分としてはすごい進歩(^-^)

『あぁ今悲しいんだなー』と感情を感じながら
ユラユラと身を任せることができるようになりました。

セッションの時にハンモックを選んだのも納得です(笑)
なので、浪費も占いもセミナーもやらなくなりました。

やりたい衝動がなくなりました。

衝動が出てきてもその中でぽやーんと俯瞰するようにしてます。
転職を控えているからというのもありますが、
逆にあんなに必死になってお金を使ってたことがウソみたいです。

まだ指の皮を引っ掻いたり、何もしたくなくなるほど無気力になることもありますが、
それですら、自分の今したいことなのかも…と否定しなくなりました。

今までが恐怖に絡め取られてガチガチになってたんですよね。

今ならわかります。

だいぶ楽になりましたが、
変化するのが楽しいのでまたセッションを受けようと思っています。
今後ともよろしくお願いします。

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Hさま 会社員2回目セッションを受けて

セッション料金

A.フルセッションの場合

セッション会場の手配をするため、1週間程度の余裕を持ってご予約ください。

初回:22,000円(3時間)

2回目以降:20,000円(2.5時間)

B.サロン内での小さな原始反射統合セッション

恐怖麻痺反射統合セッションがメインになります。対人恐怖、身動きが取れない方向け。
モロー反射の統合は、こんぱすの森サロン内でできること限定になります。
広すぎる空間が苦手な方や安心感や安全感が欲しい方はこちらをお勧めします。

初回:15,000円(2.5時間)

2回目以降:12,000円(2時間)

感情よりも深い脳幹部分に働きかけ、本来の身体感覚を取り戻すことができ、
生きづらさから解放され、最大限のパフォーマンスを無理なく発揮できるようになります。